アイディアは一晩寝かせろ
Published by 松原幸行,
マサチューセッツ大学のRebecca Spencerは、ノートPCの購入を検討するグループを当日のみと一晩寝た後も含む2つに分け、その記憶の関係について実験しました。実験の結果、一晩寝たグループの方が慎重な判断をしたそうです。またPCの仕様をより詳細まで覚えていたそうです(1)。Spencerは別の実験からも、一晩寝寝る事で出来事を記憶として脳に維持させると言っています(2)。必ずしも、嫌なことは寝れば忘れられるというわけではないのです。逆に短期記憶が長期記憶になる可能性が高いといえます。良いアイディアというのは一長一短には生み出せません。歴史的な発明のアイディアとは、研究者が悩み苦しんだ結果発見したものなのです。そこには、ずっと考え続ける執念と、クリエイティブ脳(3)を刺激するきっかけの2つが必要です。その結果ひらめき( Serendipityといいます(4))が得られるのです。従ってアイディアはメモし一晩寝かせると、それを見て突然ひらめくことがあります。
これは発想法にも当てはまります。James Clearは発想の5ステップの3番目で、『良い発想をするためには一旦課題から離れて別のことを行う』というのをあげています(5)。「アイデアの作り方」で有名なJames Webb Youngも同じことを言っています。この"一旦離れる"に相当する行為が"一晩寝ること"であるわけです。
(画像出典:PEXELS.com http://bit.ly/2wdzK9w)
参考文献:
(1) "Sleeping on It" Doesn’t Lead to Better Decisions http://bit.ly/2f1evC7
(2) 嫌なことは寝て忘れも忘れない https://blogs.yahoo.co.jp/ssseki724/66100579.html
(3) クリエイティブ脳 https://mirai.doda.jp/series/interview/yoshiki-ishikawa2/
(4) セレンディピティ http://bit.ly/2f1ItG8
(5) 「For a More Creative Brain, Follow These 5 Steps」 http://jamesclear.com/five-step-creative-process