成果主義の弊害

成果主義が失敗したと言われて久しい[1].

分かりやすい成果はお金であるが,これを追求しすぎると(=拝金主義)判断を見誤るという趣旨である.確かに基礎研究や人材育成などには力が入らないであろう.

別の記事で述べられているデメリットは次の通りである[2].

・成果の評価は、基準があいまいにならざるを得ず、客観性を確保することが難しい.
・その結果、評価への不信感が従業員に広がる.
・また、報酬に直結する短期的な成果を追求することになり、不正のきっかけを与えることにもなる.

私の経験でも,皆が"見えやすい成果"を求めるため,自部門/自分の成果が見出せないテーマ・課題を敬遠しがちになると感じた.ワースケースでは、成果の引っ張り合いにより部門間で確執が生まれたり、従業員が足の引っ張り合いをしたりする.協働上のマイナスである.

求められるのは,やはりビジョンとグランドデザインをしっかり行い,「過程主義」や「努力主義」も取り入れ,見えない成果も評価できるような仕組みを作ることであろう.例えば,EX(従業員経験)を高める活動は評価すべきであり,その意味では職場の改善に関する小集団活動なども奨励されるべきである.


"yoshiaki_sakito"さんのインスタグラムより引用(https://www.instagram.com/p/BpYaA4IDg1U/?hl=ja&taken-by=yoshiaki_sakito

参考情報
[1] 成果主義の弊害と弊害と弊害 https://tech.nikkeibp.co.jp/dm/article/COLUMN/20071227/144782/
[2] 成果主義の失敗が明らかなのにやめない理由 https://kcszk.com/blog/archives/6571