緊急な仕事に惑わされず 重要な仕事をやる
Published by 松原幸行,
成果を上げるには仕事を選ぶに尽きる。つまり、重要に思えても成果が出そうもないものについてはきっぱりとやめる、という処世術がある[1]。「エナジェイザー」という診断ツールを持ちると、それが立証できるそうだ[2]。但し有料のサービスである。
仕事の成果は、脳の扁桃体にも関係する。
ストレスにさらされると、海馬と扁桃体が活性化するのだが、この扁桃体を小さくし正しい判断を行うためには「マインドフルネス」が効果がある。マインドフルネスとは、"今この瞬間を大切にする生き方"のことで、瞑想を通じて、今に心を向ける。「マインドフルネス瞑想」と言うそうだ。スティーブ・ジョブズやイチローも「マインドフルネス瞑想」を実施しているという[3]。
ムダ取りだけしても生産性は上がらない。ムダ取りするために発生する工数も無視できないからだ。ムダ取りして資源を増やすと同時に、成果をあげることが重要である。
重要な仕事と緊急な仕事で作られたマトリックスがある。マネージャーとして成果を上げながら「残業ゼロ」を実践するコツは、重要な仕事にかける時間を「増やす」ことだそうである[4]。つまり重要でない仕事を減らすのだ。よく、緊急な仕事を最優先でやる、と言うが、これには注意が必要である。マネージャーは、実は「緊急ではないが重要な仕事」が沢山あり、一方、上から降ってくる"一見緊急な仕事"も沢山ある。この"一見緊急な仕事"にかまけていると、「緊急ではないが重要な仕事」ができなくなる。
従って、緊急性にとらわれることなく、「緊急かつ重要な業務」と「緊急だが重要ではない業務」へ取り掛かる前に、マネージャーとして重要な仕事、例えば部下とのコミュニケーションとかチームの状況把握とか育成など、ができなくならないか、よく考えるべきである。そのために「マインドフルネス瞑想」を実践する。特に、「緊急だが重要ではない業務」については、手をつける前にマインドフルネス瞑想を行い、着手を思いとどまる方が良いであろう。
この辺りの判断で参考になるのは、マッキンゼーが取り入れている方法だろう。
タイトル:「マッキンゼーのエリートが大切にした、ダンドリ上手な仕事の進め方」
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参考情報
[1] 「社長が社内一能力「低い」のに、なぜ仕事が早い?」やらない仕事を決める> https://diamond.jp/articles/-/191056?utm_source=daily&utm_medium=email&utm_campaign=doleditor
[2] 「人と組織の適正診断「エナジャイザー」」> https://consul.jpc-net.jp/mc/consulting/diagnosis_tools/energizer.html
[3] 「ジョブズも実践したビジネスの結果を向上させるマインドフルネスのやり方と私自身の実体験」> https://navi.dropbox.jp/mindfullness
[4] 「「残業ゼロ」のコツは、重要な仕事にかける時間を「増やす」こと」> https://diamond.jp/articles/-/180916