みんなで考え みんなで決める
Published by 松原幸行,
組織の課題について施策を決めなければならない時がある。組織のリーダーが決めてメンバーに展開する方法と、メンバー全員で考えて決める方法とがある。前者はスピード感があるが、上意下達のようであり統制的である。一方、後者は民主的で風通しの良い雰囲気があるように思える。本当にそうであろうか[1]。
自由闊達といっても議論のポイントを外して話し合っては、堂々巡りになって結論が見えてこなかったり、達成不可能な方向に収束してしまうなど、ミスリード(Mislead)しがちである。だから自由闊達と適切なファシリテーションはセットで考えないといけない。
# 自由闊達とファシリテーションはセットである。
この、統制する方法と民主的な方法の間を埋めるもの、つまり一定の期間の中で公平な議論を行う方法として、第三者機関というものがある。
一方、リーダーから展開する方であるが、これはメンバーの気持ちや健康状態や意向を踏まえた上で行うと良い。日頃のコミュニケーションが大事、というのはそういうことである。メンバーの気持ちや意向を無視してはうまくいかない。かといって何も方針を持たず、漫然とコミュニケーションしていても、"仲良しグループ"が生まれるだけである。
結論としては、メンバーの気持ちや健康状態や意向を把握した上で、複数の施策案をまとめて意見を聞く方法が良いと思う。施策にしても、最初は戦略レベル、次にグループ全体としての施策、その次に個々人に分解した施策と、段階的に行うと良い。
この段階ではまだ「案」だが、意見を集約した上で大きく変わることは想定していない。 英語ではPleliminary案とDraft案の2種類がある。Pleliminary案とは、ラフな案、仮案のようなものだ。一方Drft案はほぼ変更の無い最終案である。皆にPleliminary案を提示して意見を聞き、最後にDraft案を提示して最終確認する。「案」を肉付けし、まとめあげるのだ。良い施策案が出来上がると同時に、みんなで決めたことにもなるわけだ。
いかがであろうか。
"mochizuki_miki"さんのインスタグラムより引用(https://www.instagram.com/p/B4beLcfJcwz/)
参考情報
[1] 「なぜ「みんなで話し合う組織」ほど、判断を誤ってしまうのか 」> https://diamond.jp/articles/-/183425?display=b