仕事で最高のパフォーマンスを上げる3つの方法
Published by 松原幸行,
仕事には役割とか目標がある。職場の文化や習慣やルールなども無視できない。また上司の人がらや仕事の流儀も人さまざまである。これらの仕事の環境を克服しながら最高のパフォーマンスを出すには、仕事に取り組む戦略が必要だ。ここではその戦略的なアプローチを解説する。
仕事で最高のパフォーマンスを出すための戦略は、大きく分けて次の3つある。
(1)嫌だと思う仕事を朝一に行う
(2)時間の使い方にメリハリをつける
(3)アンカリング効果を利用する
嫌な仕事は朝一で
仕事に好き嫌いがどうしてもある。概して好きな仕事は得意であり、嫌いな仕事は不得意だ。得意な仕事は乗ってしまうため、どうしても先に取り掛かってしまい、嫌いな仕事を後回しにしがちである。後に嫌な仕事があると、憂鬱な気持ちで一日を過ごす事にもなり、結果的にパフォーマンスが上がらないまま、その日が終わってしまう。
そこで、得意先に謝りの電話をするとか、嫌いな上司に報告するなど、不得意で嫌いな仕事は朝一で済ませてしまう。それにより気分もスッキリし、マイペースも作りやすくなる。
会議などで時間を取られたとしても、得意であり好きな仕事なら短時間でも何とかなる。一日を好きな仕事で終わるとストレスもたまらず、アフターファイブも楽しく過ごせる[1]。
時間の使い方にメリハリをつける
仕事のパフォーマンスという意味では、ダラダラ仕事をするのが一番いけない。一つの仕事を長時間行うのではなく、適度に休憩を取りインターバルを設けてこなすほうが良いだろう。
そのためには一日の作戦が大事だ。そして作戦を立てるのに好都合なのは通勤時間である。通勤時間を単なる移動とための時間として過ごすのではなく、その日の仕事の作戦を立てる時間として過ごしてはどうか。
仕事のインターバルは最大でも2時間。できれば1時間集中して10分休むのが、メリハリという点では良いと言える。報告書を1時間書いたら10分休んで次の1時間はメールをチェックする、というように。
そして会議も2時間3時間続けるというのは非効率である。会議の主催者に「自分で設定した納期があるので1時間で失礼します」などと最初に断り、中座するぐらいで良い。
会議時間を短縮するためには、立ち会議などを取り入れるのも良いだろう。また会議そのものを減らす努力も必要だ。会議時間が増える自分の仕事時間が圧迫され、結果的にパフォーマンスが悪くなる[2]。
アンカリング効果を利用する
アンカリングは心理学用語で、初期に心に植え付けられた事象が後々まで残りそれ以降の考えを縛ってしまうことを指す。このアンカリングを積極的に利用することが、スポーツの世界では行われている。
つまり、過去に最高のパフォーマンスを出した試合や自分のプレイなどを思い出し、その時の気持ちを振り返る事で再び最高の心理状態に持って行くようにするのだ。
イチローがバットを立てて構えたり、ラグビーの五郎丸選手のキック動作など、ルーティンと呼ばれる動作がそれである。過去に出した最高のパフォーマンスとは、ある意味では「成功体験」といえる。成功体験を積み重ねる事で、人は成長できるのだ[3]。
さて今回は、仕事に取り組む戦略について3つご紹介した。一つひとつに具体的な作戦が必要だが、それは人それぞれ違う。最後は自分の流儀や置かれた状況も考慮して、無理のない作戦を立てることが大事だ。
作戦に無理があると続けられないし、ストレスが溜まってかえってパフォーマンスが落ちることにもなりかねない。パフォーマンス発揮のためには、まずは健康でいること、ストレスを溜めないことが大事だ。そのためには、長時間残業などは避けるべきだ。
健康維持のため一日の労働時間を一時間減らしたら、かえってパフォーマンスが上がったなどというデータもある。
参考情報:
[1] 1日の使い方、仕事の優先順位をどうするか? http://president.jp/articles/-/10760
[2] メリハリをつけるコツ6選 http://the5seconds.com/vary-the-pace-10631.html
[3] アンカリング効果とは?使い方の例|マーケティング、仕事、日常で使える https://brave-answer.jp/5418/