寿命とネガティブ思考
Published by 松原幸行,
この歳になると「寿命」というものを考え始めます。長寿国日本、超超高齢社会… 寿命は生物学的なものですが、実は精神性と深い関係があります。寿命にとって生物学的な意味で鍵を握るのは、細胞内のミトコンドリアとテロメア(1)です。ミトコンドリアは細胞にエネルギーを供給する役割を担っています。ハーバード大学の研究によると、歳を重ねるうちにミトコンドリアの機能は衰えその結果としてアルツハイマー病や糖尿病が誘発されるそうです。テロメアは染色体の両端にある「突起」ですが、この突起は細胞分裂とともに短くなっていきます。これが短くなるとガンのリスクが増えるそうです(2)。
そしてテロメアが限界まで短くなると細胞分裂が停止し天寿を全うします。この実に重要なテロメアですが、どうもこのテロメアと精神性が大いに関係がありそうなのです。ネガティブな捉えかたをする人はテロメアを短くするスピードを早めます。物事を悲観的に考えるネガティブ思考は良くないのです。ネガティブ思考をやめるためには意欲や夢を持つことが大事です。またここには「健康」が大いに関係します。またマインドフルネス(心を満たすこと)というのも良い様です(3)。マインドフルネスをするとテロメアの長さを維持でき、うつ病なども予防できるそうです。健康でないと意欲も夢も持てなくなります。そしてこの健康の鍵となるの細胞内のミトコンドリアの量です。ミトコンドリアは細胞の中に約100〜3000個位あるそうです。そして酸素と脂肪と糖によりATP(アデノシン三リン酸)を作り、これがエネルギーの基となります。りん酸が3つある訳ですが、このリン酸を放出する時にエネルギーを出すのだそうです(4)。ホタルの光はATPそのものだそうです。従って、ミトコンドリアが減るとエネルギー放出量が減る、つまりスタミナが無くなってきます。ではどうやってミトコンドリアを増やすのか。まぁ運動なのですが、同じ調子でやっていても増えないそうで、楽々からしんどいと感じた時にスイッチが入る、つまりその時に増えるのだそうです。例えばインターバル速步です。3分ゆっくり歩き3分早く歩く、という具合です。ところで、e-クリニックの岡本裕医師は、40歳過ぎのランニングは「元気の浪費」だと言っています(5)。自然界で自ら好き好んで走る動物は人間以外いないそうです。若い人は精神力をつけたりリフレッシュしたりするために走るのは良いですが、40歳過ぎてやるもんではないと言います。寧ろ楽しさとしんどさの両方が味わえる、登山とか散歩などが良いそうです。 皆さんもチャレンジしてみては?
(画像出典:Creative Commons at Flickr http://ur0.biz/FCYb)
参考:
(1) 不老不死の時代は来る?寿命を司る『テロメア』とは https://matome.naver.jp/odai/2144241830444652101
(2) 不老不死!?若返り薬!?老化の進行を逆戻りさせることに成功 https://matome.naver.jp/odai/2138812625664126401
(3) マインドフルネスは瞑想ではない!?5つの効果と活用されている事例 http://healthcare110.com/mindfulness/
(4) スタミナとミトコンドリア 2015/08/26 NHKためしてガッテン
(5) 40歳過ぎのランニングは「元気の浪費」 http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20130910/253245/