Withコロナ時代のワークスタイル

コロナ禍の中で「ワーケーション」という働き方が提唱されている。

ワーケーションとは、ご存知のとおり「Work」と「Vacation」を結びつけた言葉だ。2000年代初頭の米国で一部のフリーランスの働き方から生まれた概念である[1]。

日本では、バケーションを過ごしながらその合間に仕事をすることと解釈されている。はたしてそううまくいくだろうか[2]。

日本のバケーションは観光型が主流であり、滞在型の過ごし方はまだ普及していない。滞在型のバケーションのあり方として考えてみても、バケーションの最中に仕事をされるというは家族にとって抵抗ないであろうか。または、自分だけリゾート地で過ごし家族は自宅で留守番というのはあり得るのか。ワーケーション先のIT環境・設備は整っているのだろうか。セキュリティは?

いろいろモヤモヤすることが多い。

そもそも日本語の「バカンス」はフランス語の「vacances」が語源だが、vacancesには「長期休暇」の意味があり[3]、フランスでは1ヶ月ほどの休暇を取得する。日本の会社で1ヶ月間というような長期休暇を取得できる可能性はまずないだろう。

フランスなど「つながらない権利」が法律として定められており、ワーケーションという概念自体が受入れられないかもしれない。アメリカ人も数週間程度の休暇を取得することがあるから、フリーランサーがその期間中に仕事をするということは十分考えられる。

日本では1週間程度の休暇で、自宅を離れてw/コロナ(Withコロナ)時代に最適なのは、仕事を主体に考えワークスタイルの一つのカタチとして考えるべきであろう。

つまり、気分転換できそうなバケーションスポットで時間にとらわれずに仕事をするということだ。バケーションの目的は気分転換でありリフレッシュすることなので、こう割りきると無理なく取り組めるのではないか。

アイディア発想するにしても、思考の合間に行う気分転換は有効である。自然のなかにいると活力もわく。昼間はリラックスして過ごし、夕方から仕事をしてもよい。

最近はリモートワークできる設備の整ったキャンプ場や[4]、郊外の空き家を改造したシェアオフィスなど[5]もある。

ようは気分転換できる空間に身をおいてり仕事をすること、ととらえてみてはどうだろう。なにもバケーションスポットにとらわれず、いつもと場所を変えてモートワークする、と考えれば取り組みやすい。"リモートワーク"ではなく"リゾートワーク"である。


Andrew Shiva / Wikipedia, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=23917385による


参考情報
[1] ワーケーションとは?次世代の新しい働き方のメリット、デメリット - https://www.hybrid-work.jp/wp/category/post-5807/
[2] 単なる"ワーク"と化す? 「ワーケーション」普及が幻想でしかない理由 - https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2007/31/news030.html
[3] バカンスは日本語であり、英語では、アメリカ人には「vacation」イギリス人には「holiday」を使用する。
[4] ネイチャーオフィスに注目、キャンプ場がテレワークプランを開始 - https://mag.executive.itmedia.co.jp/executive/articles/2007/21/news010.html
[5] KITANOMAD - http://www.kitanomad.org、里のENGAWA - https://satonoengawa.com