アリの話
Published by 松原幸行,
アリは勤勉の代名詞みたいに言われますが、常に働いているアリは全体の3%に過ぎないとの報告がありました。しかも逆に、ほとんど働かないアリが25%もいるのです。これをどう理解したら良いのでしょうか。「働きアリの法則」というのがあります。20%のアリがよく働き、60%のアリは普通に働き、残り20%のアリは働かないアリという割合を指します。この20%は先の25%と符号します。これを称して「2-6-2の法則」というそうです。2-6-2の法則を人間集団やマーケティングの世界に当てはめて語る人もいます。マーケティングでは「イノベーター理論」というのがあって、積極的に商品購入するユーザーであるイノベーターとアーリーアダプターは合わせて16%います。社会学者であるエベレット・M・ロジャースが提唱しました。普及してきてから購入するアーリーマジョリティとレイトマジョリティが合計で68%です。厳密に言えば数値は違いますが、だいたい2-6-2の法則が当てはまると言えます。20%の見込み客、60%の日和見客、下位の20%が見込み薄の客という訳です。面白いのは「反応いき値の問題」です。働かないアリ25%を排除しても、直ぐに残りの80%の中からまたダメな20%が出現するそうです。これは人間集団にも当てはまるといいます。ダメというのは色々な見方があって、生産性なのか創造的なアイディアなのか正確な計算能力なのか、それぞれでダメがある訳で、これが適材適所だ大事とする所以です。
アリの話に戻すと、働かないアリは種の存続に繋がるような危機になると死んだ働くアリに代わって働き出すと言われます。つまり待機している訳です。会社組織に照らしてみれば、大企業の強みはこの辺りにもあるとも言えます。
(画像出典:Creative Commons at Flick http://ur2.link/BgtM)
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・イノベーター理論 http://marketingis.jp/wiki/イノベーター理論
・人間集団における2-6-2の法則 http://www.pressure-point.info/marketing/262.html