チームワークを成功させる要素
Published by 松原幸行,
12月号のHBRに「チームワークの4要素」というのが載っています。多様性(Diverse)、分散(Dispersed)、デジタル(Digital)、動的(Dynamic)の4つです。近年の傾向として至極当然なことで、多様な職種や経験を持つ人を集め、分散した場所でのコラボレーションも排除せず、デジタル環境を屈指しながら、ダイナミックに活動する、ということだそうです。ただ、何よりも先に大事なのは「達成することに意義を見出せる目標」を設定し共有することだと書いてあります。遠隔地コラボレーションのシステムはたくさんありますが、形や仕組みだけ提示しても上手く行かないのは明白です。達成する事に意義を見出せる目標ってなに?簡単に達成できてもいけないし、難し過ぎてもいけないし、一部の人しか意義を感じるものでもダメ、というもはなかなか難しいですね。
チームは大きくしない方が良いそうです。大きくし過ぎると、コミュニケーション不足や分裂やただ乗りなどが起きます。一人追加した時は、代わりに誰か一人を放出すること。また分業は意欲を失わせる…等々、注意すべきことはたくさんあります。また、必ず守るべきルールは、開始時間を守り、全員に発言させる事。けっしてしてはいけないことは、話を遮る事や混乱を招く行動(情報を隠す、他のメンバーに圧力をかける、責任を回避する、人のせいにする)など。チーム活動の行動規範をつくり、定期的に確認し合うと良いそうです。支えとなるコンテキストを考えること。つまり適切な支援体制、情報システム、研修教育システム、物的支援、技術支援、資金などなど、マネージャーはこれらをセッティングしなければいけない。分かっちゃいるがなかなか難しい、というのが本音でしょう。
更にはチーム活動その物に様々な葛藤がある。社会的手抜き(自分の貢献度が低くても集団で補ってもらえるだろうと考え貢献を最小限にしたり重要なことでも発言しない)、生産の抑制(1人が話しているとき、他のメンバーは聞いていなければならない。それによって自分が提案するつもりだったアイディアから意識がそれたり、話す気をまったく失くしてしまう)、評価に対する不安(ブレインストーミングのセッションでは、アイディアの評価はたいてい後のほうで行われるが、実際は自分がアイディアを口にしたと同時に、おのおのが心の中で反応することを皆覚悟している)などなどです。チームワークとは大変です。(^^;
(画像:flickr https://www.flickr.com/photos/delroekid-photography/7459291632/sizes/l)
・HBR(2016年12月号) http://www.dhbr.net/articles/-/4558
・チーム活動における様々な葛藤 http://www.lifehacker.jp/2016/11/161120team_work_creativity.html