デジタルプロダクトデザイナーとして成功するために重要な5つのスキル

5 Things to Know to Become a Successful Digital Product Designer(訳は標記の通り)」というタイトルのブログ[1]を読んだので概要を紹介する。
(注:筆者が補足を加えているため完全翻訳では無い)

ここで言う「デジタルプロダクトデザイナー」とは、商品(製品やサービス)のデジタルタッチポイントをデザインするデザイナーのことである。

デジタルタッチポイントは、製品であればエンベディットUI(組み込みUI)を指し、サービスであればWabページやデジタルサイネージ系の表示端末、ATMなどのモーダル端末のUIなどを指す。ここでは両方合わせて便宜的かつシンプルに「UI」としておく。

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ブログによると、重要な5つのスキルは次の通りである。

①プロトタイピング力
UIを動的に検討し 具体化していくためには、複数のプロトタイプを製作し評価しなければならない。その一連の作業[2]を遂行できることが求められる。

プロトタイプの製作はペンと紙によるペーパープロトタイプから、Webのテストページ構築まで、さまざまな形式があるが、その背後には常に芸術性が意識されるべきである。
またプロトタイプは、「実用最小限の規模(Minimum viable product)」にすべきである。必要以上に規模を増やすのは生産的ではない。

②UXデザイン力
UIそのものが「ユーザー経験」の中に存在するので、その"経験の流れ"のコンテストをふまえたものにする必要がある。そのためには、そのコンテストをセットとしてとらえた経験そのものをデザインする能力(UXデザイン力)が求められる。

そして良いUXデザインには良いUIデザインが提供される必要がある。「色」について言うならば、色の使われ方や心理的な側面も含めてデザインするようなことだ。

たとえば、ユーザーの大部分がアフリカに住んでいる場合、彼ら彼女らのモバイル機器は、おそらくOpera Miniブラウザーである。そしてそれはJavaScriptをレンダリングしない。したがって、WebサイトのJavaScriptをリッチにしてしまうと、彼ら彼女らのモバイル機器では表示できないことになる。

③ユーザー調査能力
商品開発を失敗しないためにも、ユーザーの振る舞いや考えを知る必要がある。例えば次のような問に答えられなければならない。

  1. ユーザーとは誰か(どういう人か)
  2. ユーザーの何を知れば良いか
  3. ユーザーの事前期待は何か
  4. ユーザーはどのようにしてあなたのUIを利用し始めるのか

1は「ユーザペルソナ」を制作することでクリアにする。
2は、ユーザーの価値観やゴールが大事であると言われている。日常的な行動パターンや重視するイベントなどを明らかにすることも大事である。
3は筆者の補足である。良い商品とはユーザーの事前期待を満足させるものであるから、事前期待の定義無しでは、商品の良し悪しも、UIデザインの良し悪しも、判断できない。
4はUIがUXの中で存在する上においてかならず明確にされるべきものである。

ユーザー調査のポイントは、まず代表的なユーザーについて詳細に調査し、その後に、現時点は対象ではなくても将来ユーザーとなるうるユーザーの候補(潜在ユーザー)についても考察すべきである。

調査結果を定量的に分析することも大事である。それは将来、パージョンアップや機能追加を行う際にハズレを回避し、対処も容易になる。

④コラボレーション力
UIの開発には様々なバックグラウンドの専門家が関与する。彼ら彼女らと良好な関係を築き効果的な連携を行うことが期待される。

これは、あなたに批判される準備ができていることを意味する。そして批判されることを恐れず、オープンマインドで接することが重要である。

⑤ベストプラクティスへのこだわり
商品のデザイナーは業界のベストプラクティスを理解しこだわり続けることが重要である。
業界標準なども、知らないでいるとアマチュアであることを露見させてしまう。
ベストプラクティスにはさまざまなものがあり、セミナーやワークショップで紹介されるので常にアンテナを張り、機会があるごとに参加すべきである。またデザイナー向けに書かれたブログ、記事、専門書なども、読む必要がある。

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だいたいこのような内容である。

既知のことが多く新鮮さに欠けるかもしれないが、5つの基本的な柱(コンピタンス)として注力して欲しい。この5つのうち1つでもいいからコア・コンピタンスというレベルにまで高められれば、これからのデザイナー人生は盤石である。

Amsl1234 - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=18199147による

参考情報
[1] 5 Things to Know to Become a Successful Digital Product Designer https://uxplanet.org/5-things-to-know-to-become-a-successful-digital-product-designer-ad8e13d3c90e
[2]「一連の作業」とは、プロトタイプを構想・計画して仕様をまとめ、設計・デザインしつつ検討を行い、できばえを評価するまでのプロセスにひもづく一連の作業のことである。