いつどこでも役立つ3つのサバイバルスキル

これからの時代を生き抜いていくために必要なスキル、役に立つスキルは何か。この問に対して本コラムでは見過ごしがちな必須アイテムをご紹介する。

結論から言えば次の3つである。

  1. 速読術
  2. 英語のコミュニケーション力
  3. ライティング術

一つひとつ解説してみよう。

速読は、300ページほどの専門書であれば1時間で読破する速さを、まず目安と考えてほしい。ページに換算すると、1ページあたりだいたい10秒だ。

速読は限られた時間内に大量の情報を得たいという時に有効なスキルである。早い人は1ページあたり2秒とか5秒という速さで読んでいる。

書籍や雑誌、新聞、パンフレット、論文、ウェブ記事、またはインターネット経由で入手できるさまざまなPDF文書など、世の中には多種多様な媒体があり知識の宝庫である。

書籍を購入すれば家でじっくり読める。座右の書などはいつでも目を通せるし、線を引いたりメモを書き込んだり、購入した方が良いものもある。

どうせ全ては暗記できないしそもそも暗記するのが目的ではない。書籍にしろウェブ記事にしろ、3つ程度気になるキーワードが得られれば十分だ。時間をかけて熟読しても、要約を練っていけば、たいてい3つ程度のキーワードで表現できてしまう。

速読力はもともとは生得的なものと考えられていたが、トレーニングすることで誰でも身につくものである[1]。

速読トレーニングの書籍もたくさん出版されているので参考になるだろう。

英語のコミュニケーション力は、国際社会で生きる以上は欠かすことのできないスキルだ。

日本社会だけを市場と考えて商品づくりに取り組むのであれば無視してもいいが、今の時代、逆にそれは無理がある。経済が低成長の時代は.みずかの可能性を狭めるべきではない。

要はグローバリズムへの対応である。

ビジネスの面でのグローバリズムはGAFAM(Google, Apple, Facebook, Amazon, Microsoft)である。グローバル企業とつきあったりグローバル市場を目指すのであれば、英語を使用したコミュニケーションが求められる。

また、海外には日本では知り得ないこともたくさんある[2]。知らずに済ますのはもったいないしリスキーでもある。リスクヘッジのためにも、海外の情報を読んだり話を聞いたりすることは重要だ。

高精度の自動翻訳AIが登場するといわれる2025年頃には言葉の障壁は無くなっているかもしれない。だが、それまであと4年ほどの間は英語のコミュニケーションスキルを磨き続ける必要がある。

熟慮したり考えをまとめたりする際には、頭の中のことを紙に書き出してみるとよい。客観的になれモヤモヤが解消する。ライティング術は"思考のツール"でもある。

考えたことを書き出して確認すれば「そうだったのか」と思いあたり頭がスッキリする。

ライティング術は、"伝えるツール"としても効果的だ。文章にしろ短いセンテンスにしろキーワードにしろ、心に残る(英語で言えばホック[Hook]する)表現が求められる。

いかがであろうか。

3つのスキルを磨き勇気を持って立ち向かえば、たとえ職場が変わっても生き抜いていくことができるであろう。

originale : Stef Bertonemodification : O.Taris - File:Oriane Bertone.jpg, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=81741149による

参考情報
[1] 「速読にはコツがある!今日から実践できるトレーニング方法を解説」
[2] UXPA(User eXperience Professional Association)の雑誌サイトにはリサーチの報告書や論文がたくさんアップされている