クレドをUXに利用する

クレドとは本来、企業活動の価値観や行動規範のことで、これを簡潔にまとめカード化したものを「クレドカード」という[1]。"らしさ"を全員で共有しようという試みだ。

人には誰でも、常に忘れてはいけないことがある。それを短くまとめてカードサイズにし、肌身離さず持っていれば、事ある毎に再確認できる。このクレドはUX活動にも利用応用できる。

まず、プロジェクトの目標がある。これは忘れてはいけないし、全ての活動がこの目標達成に結び付いていることが重要である。何か新しい活動を始めるときに、果してその活動が目標に沿ったものであるかどうか、機会ある毎に確認できることは重要だ。

活動計画を練るときなども、メソッドカード[2]と共に、このクレドを使っても良い。

クレドは、ペルソナの展開にも役立つ。ポスターにして貼り出すのもそれはそれで効果があるが、カード化し、全員が持つようにすればなおよい。会議の時は各自の前に「ペルソナクレド」を置いて、それを見ながら議論するのだ。

UX活動に使うクレドは、プロセスの進展に従って増えていく。先の「ペルソナクレド」の様に、利用状況が分かれば、これをクレド化して用件定義の中などで活用できる。

商品のコンセプトが固まればこれもクレド化できる。マーケティング部門など、関連する様々な人に簡素なものとしてコンセプトを伝える事ができる。

デザインのプレゼンテーションを社内で見本市形式で行う様な場合も、コンセプトやアピールポイントを書いたクレドを用意しておく。これを訪れた人に配る。A4大のフライヤーよりもかさばらずに喜ばれるであろう。プレゼンで使用する場合は、提案の責任者とか連絡先なども書いておいた方が良い。

こうなるともうクレドとは言えないかもしれないが、役立つのは、要点を短く端的にまとめるところである。従って、タイトル名は13文字以内とか[3]、コンセプトワードは20文字以内とか、文字数にも気を使うべきである。

説明文は、想いを余すところなく伝えようとすると長くなる。この点は、Twitterで話題となり書籍なども出ている54文字の作文方法を参考にするとよい[4]。短くし一目で目にはいる量であれば、まさに一目瞭然となる。

なお、このようなツールを作る際には、UXライターのライティング力を活用していただければ幸いである(^^)。


"laftels_design"さんのインスタグラムより引用(https://www.instagram.com/p/7fBNFZHJzk/)


<参考情報>、
[1] 「クレド」とは?楽天やリッツ・カールトンの事例にみる3つのメリット> https://web.all-in.xyz/upgrade/credo/
[2] IDEO Method Cards > https://www.amazon.co.jp/IDEO-Method-Cards-Inspire-Design/dp/0954413210
[3] Yahoo!ニュース トピックス「13文字見出し」の極意 難関「コートジボワール」はどう表現?> https://news.yahoo.co.jp/newshack/inside/yahoonews_topics_heading.html
[4] 9×6の54文字の超短編小説「54字の物語」の投稿がTwitterで盛り上がる どれもすごい!> https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1807/04/news120.html