テレワーク元年

「社畜」という嫌な言葉がある。しかもそれが抜けない体質であるという。戦時中から「空襲警報のさなか、会社に急ぐサラリーマン」という新聞記事もあることから、何が何でも出勤するという、いわゆる社畜傾向は変わらないのだ。

結論から言えば、リモートするのはオフィスではなくワークに徹すべきである。いわゆる「テレワーク」だ。

昔、スマートフォンも無い時代に「リモートワーク」という言葉が流行り様々な試行錯誤が行われた。「リモートオフィス」もその1つである。だが普及しなかった。失敗したのである[1-a/b]。

時期早々だったのだろう。職場が対面のコミュニケーションを重んじたこともある。リモートオフィスワーカーの方も、職場の同僚との関係の希薄化が気になるとか、疎外感を感じるなど心理的な負担もあった。

IT環境を整備するためには駅前のオフィステナントを借りて、何人かで共同使用すれば効率が良いとのことで職住近接の実現を目指したが、テナント料が負担である反面、効果が曖昧であった。つまり投資対効果を把握できなかったのだ。セキュリティー不安も払拭できなかった。

東日本大震災時に、緊急で在宅勤務に着手するということで、Facebookグループを仕事で使う企業が多かった。簡単な連絡程度でれば、これで十分である。Line Worksなども使えるようだ[2]。緊急時のBCP(Business Continuity Plan:業務継続計画)だ。

現代はシェアオフィスも増えているし、カフェや図書館などのサードプレイスも活用できる。リモートオフィスとして専用のスペースを確保するメリットが薄れている。

総務省もセキュリティガイドラインを用意して推進している[3]。接続方法としては、VPN方式を使い方法と、Webポータルを使う方法があるようだ。

昨今、COVID-19の影響もあって、企業にテレワークを推進するよう要請されており、GMOインターネットグループやヤフー、資生堂、ソニー、NEC、トヨタなどが導入している[4]。リスクヘッジの観点からも、この機会にテレワークを積極的に実施すべきであろう。


"bensb34"さんのインスタグラムより引用(https://www.instagram.com/p/B9Hv5SeDz8X/

参考情報
[1-a] 良いことばかりではない リモートワークの"実態"> https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1805/16/news030.html  [1-b] リモートワークはなぜ制限されるのか?──シリコンバレー在住の起業家がその仕組みを解説] > https://www.lifehacker.jp/2017/06/170605_sillicon_valley_kusuyama.html
[2] 新型コロナウイルスよりもずっと前からあったテレワークの必要性 > https://line.worksmobile.com/jp/blog/workstyle/telework_20200226/
[3] テレワークセキュリティガイドライン第4版 > https://www.soumu.go.jp/main_content/000545372.pdf
[4] 新型コロナウイルス 大手企業で在宅勤務への切り替え広がる > https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200227/k10012303861000.html