増えるもの減るものをヒントにする

コロナ禍が一周したところで社会に目を向けると、新しい生活様式が定着しはじめているのを感じる。

アフターコロナで生活様式が変われば、そこには新たなビジネスチャンスがある。特に、大きな変化のきざしの中にヒントがある。その大きな変化として、増えるもの減るものをいくつか概観する。

増えるもの
  • 都心の空きオフィス
  • リモート・ライフスタイル、 ワークスタイル
  • 自動配膳配達ロボット
  • DIY
  • 中食
  • 郊外のスモールオフィス
  • 映像再配信・サブスクリプションサービス、etc.

都心の空きオフィスは以前から問題になっていたが、最近、テレワークの浸透とともに既存のオフィスを解約する動きがめだつ[1]。
ロボットは非接触の手段として期待されている。自動運転車がそれほど注目されていないのは、まだコストパフォーマンスが悪いからのような[2]。
DIYや中食はステイホームする中で増えたもので、今後もサービスは増加するであろう。
郊外のスモールオフィスであるが、これも空き家や廃校などをサテライトオフィス化する動きとして注目されている[3]。

減るもの
  • オフィスでの紙の需要
  • 対面交渉、対面打合せ
  • 居酒屋での飲み会
  • バスツアー
  • 集合セミナー
  • 現金の利用、etc.

紙は判子承認の廃止やテレワークでますます減る。プリンタを作るよりもスキャンリッチな機器の方がニーズがあるのであろう。
会議や面談もリモートワークが普及することによって減るであろう。リモート会議のツールの主流はSkypeからZOOMに変わってしまった[4]。飲み会やセミナーすらZOOMの普及とともに減っていく。
バスツアー業界の低迷は深刻である[5]。バスの利用そのものを考えなおす必要があろう。
電子決済の普及とともに現金の使用が減っている。ポイント付与などのインセンティブにより、さらに増えるであろう。無人コンビニのように支払いは電子決済のみ、という傾向になっていく。

これら増えるもの減るものに対して、QOL改善とか、ホワイトカラーの生産性向上などの狙いと掛け合わせてアイディア出ししてみると面白い。

ちなみに、取り上げる狙いには次のようなものであろう。

  1. QOL改善
  2. ホワイトカラーの生産性向上
  3. 第6次産業の活性化
  4. ステイホームでの新しい体験
  5. 既存サービス(物流・エンタメ・交通など)のリフレーミング。etc.

アフターコロナ、ポストコロナはは「withコロナ」を前提に考えることが肝要です。UXデザインの出番である。



Alberto Giuliani - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=90816712による

参考情報
[1] コロナ後もテレワーク、「オフィス消滅」企業が続々 https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2005/25/news034.html
[2] コロナ禍で「出番」のはずの自動運転が、全く注目されない理由 https://diamond.jp/articles/-/239088
[3] 空き家を活用しサテライトオフィスとして誘致~企業も自治体もWinWin https://swri.jp/article/258
[4] Web会議にはZoomがいい?Skypeとの違いとメリット・デメリット https://www.turbine.co.jp/blog/201808-zoom-skype-difference
[5] 新型コロナで大ダメージのバス業界 復興への道 路線/高速/貸切バスそれぞれの課題 https://news.yahoo.co.jp/articles/0e2dd787c9c942dfc0222cf2c42fdd007e2f0386