本当に生産性の高いこと
Published by 松原幸行,
以前、生産性について書いた[1]。そしてその中で、生産性を下げる最大の要因は会議である、というようなことを指摘した[2]。しかし会議時間を減らすのはあくまで対処療法であり、本質的な対策にはならない。
なぜなら、生産性には個々の職場での一人ひとりの従業員の職場での経験が大きく影響を与えているからである。つまり職場での経験が良いものであればあるほど、結果的に生産性が高くなるのである。
昨今、良い成果を出すために必要なこととしてEX(従業員経験、Employee Experience)があげられている。良いEXは単に満足度が高いだけでなく、高いパフォーマンスが維持され、結果的に生産性が高い状態が続くことを意味する。
ここで言う"良いEX"とは、次のようなことである。
* パフォーマンスを発揮するために最適な環境(オフィスやIT)が提供されている。
* 福利厚生が整備されていたる。
* 風通しの良い組織である。
* 仕事に疑問が生じない。
逆に言えば、このような経験を通じて高いパフォーマンスが発揮されると言える。
したがって、"良いEX"が生みせれば 結果的に生産性も高くなると言える。"良いEX"は企業の方針やその方針に基づく施策に従業員が共感することだから、パフォーマンスの発揮という点からするとWHYが備わっていることである。共感するから頑張るのだ。
つまり生産性向上は、会議を減らすというようなHOWで考えるよりも、EXを良くするというようなWHYで考えた方が良いと言える。
ては、本当の意味で生産性が低いとはどういうことか。言うまでもなく"EXが悪い"ことである。はっきり言って、EXが悪ければ、何をやってもダメである。
この場合は、給料は「対価」という捉え方になり、対価を得るために我慢しながら務め続ける、ということになる。一種のネガティブスパイラルだ。従業員は、"EXが良くない"ことを"、"会社がEXを良くしてくれない"*と「くれない発想」してしまい、不満を会社にぶつけるだけになってしまう。
EXを良くするために自分としてできることは、"工夫・チャレンジを絶え間なく続ける"ことである。些細なことでいいから自分の経験を変えるのである。
例えば、ボールペンを使っている人はそれを木の鉛筆にしたみる、というだけでもいい。
他に、
* 通勤経路を変えてみる。
* ファッションを変えてみる。
* 時間管理の方法を変えてみる。
* 席を変える。etc.
時間管理の方法をマニュアル化すると、自分の仕事の状況が把握しやすくなる。ボレットジャーナル[3]など取り入れてみてはどうだろう。
座る位置がフリーアドレスであれば、気分も変えやすいが、固定席であれば難しい。その場合は、グループ内でだけでも良いから上司を巻き込んでやってみてはいかがだろうか。
席の位置を変えるのではなく、立ちワークをやってみるだけでも気分はだいぶ変わる。最近は立ちワークが簡単にできるツールもあるので、お試しあれ[4]。
"marianaproencafe"さんのインスタグラムより引用(https://www.instagram.com/p/B3vgj50BnGp/)
参考情報:
[2]「会議のマネジメント」> http://hideyuki-matsubara.postach.io/post/hui-yi-nomanezimento
[3]「ボレットジャーナル」> https://www.youtube.com/watch?v=GfRf43JTqY4
[4]「Salcar スタンディングデスク」>https://www.amazon.co.jp/Salcar-スタンディングデスク-リフトアップデスク-タブレットスタンド-オフィスワークテーブル/dp/B07BMT474M(amazonページ) 「自動でいつでも高さの調節が可能で、立っても座っても使えるデスク「StandDesk」」> https://gigazine.net/news/20140407-standdesk/